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エルゴ2000mのペース配分について

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4等分して、考えていく

昨日の続編的な感じで、書いていきます。今日は実際の0-2000mのペース配分についてです。

みなさん大体、500m区間で区切って考えるのではないでしょうか。

以下、特徴に分けて3パターン考えてみました。

もちろん、個人差や好みがありますし、0.5秒くらいの差であればそれぞれの範疇に入ると思います。

1)イーヴン型

昨日の記事 http://cox-sencho.com/エルゴ2000mのペース設定について/ で書いた通り、

自分の2000mの合計タイムとラップタイムを導き(設定し)ます。

究極理想的な感じですが、平均ラップから、1Qは-1秒、2Qは同じ、3Qは+1秒、4Qは同じです。

例)6:20 平均 1:35

  1Q 1:34 -1  
  2Q 1:35 ±0
  3Q 1:36 +1
  4Q 1:35 ±0

とはいえ、こんなにきれいなタイムカーブを描けるなら苦労しないです。

というか、これだけできるならもう少しスコア狙えるかもしれませんね。

2)前半型

というわけで、少し発展させて前半型いきます。

平均ラップから、1Qは-1.5秒、2Qは-0.5秒、3Qは+2秒、4Qは同じです。

例)6:20 平均 1:35

  1Q 1:33.5 -1.5
  2Q 1:34.5 -0.5
  3Q 1:37 +2
  4Q 1:35 ±0

以下のような人が向いていると思います。

  • スプリントが強い
  • 前半抑えても後半上がらない

3)後半型

後半型いきます。

平均ラップから、1Qは同じ、2Qは+0.5秒、3Qは+0.5秒、4Qは-1です。

鬼上げできる人は、1-3Qで+1秒、4Qで-3秒とかも不可能ではないかもしれません。

例)6:20 平均 1:35

  1Q 1:35 ±0
  2Q 1:35.5 +0.5
  3Q 1:35.5 +0.5
  4Q 1:34 -1

以下のような人が向いていると思います。

  • 後半に自信がある
  • レートを上げて漕ぐのが得意

結構ポイント!1Qと4Qの考え方

ここまで、500m刻みで考えてきたのですが、1Qと4Qは250m刻みで考えた方がいいです。

理由は、無酸素運動の代謝は約40秒で、有酸素運動とは別のエネルギーを

最初と最後に使うことができるからです。

ここでは 6:20 を基本として考えていきますが、これよりタイムが速い/遅いは

自分で計算してみてください。

40秒の無敵区間の考え方

平均 1:35 / 500m であるならば、40秒は約210mです。

つまり、最初の210mと最後の210mは、計算上ぶっ飛ばしても大丈夫です。

ただし経験上、最初の150m、最後の250mくらいがちょうどいいと思います。

ボートと違って慣性が働かないので、最初飛ばしすぎては持ちませんし、

最後は体力を使い切って少しスピードが落ち始めるくらいで

ゴールするのが理想的なので、さらにアレンジを加えて、

最初の150m(28.5秒)、最後の300m(57秒)くらいが良いかと思います。

なお、()内の秒数は 1:35 で計算しているので、これよりも速いペースで

スパートすると実際の時間はもっと短くなります。

エルゴは計算機との闘い

特に最初の150mについて見ていくのですが、40秒の無敵理論とは別の理由があります。

ここでのラップが、トータルでの平均ラップを下回っておくことで全体に与える影響についてです。

具体例を用いて考えていきます。

① 150m通過時点での平均ラップが1:31になるように漕いだ場合

② 150m通過時点での平均ラップが1:34になるように漕いだ場合

①の場合、貯金は 1:35との差の4秒、これが残り区間でどれだけのリードなのかというと

(95 - 91)秒 × 150m / (2000 - 150)m = 0.324 となります。

残りの1850mの区間は、平均ラップ1:35 の+0.324秒、つまり1:35.3で漕げば6:20を切ります。

500mで考えると、*3(以上の距離)となるので約1秒の貯金です。

2Q以降は 1:35 - 1:36 - 1:35 でも大体大丈夫ですね。

同様に、②の場合は、(95 - 94) × 150 / 1850 = 0.08秒となり、

残りの区間の平均ラップは1:35.08となります。

500mで考えると、*3しても0.24秒なので、やさしく見積もって約0.3秒の貯金です。

2Q以降は 1:35 - 1:35.3 - 1:35 としなければなりません。

そして頭に置いておきたいことは、150mと言っても、最初の5本程度は

1:34-5に到達するかしないかでしょうから、1:31の平均ラップで150m地点を通過するとしても、

実際には1:30を切るラップで漕ぐ必要があると思います。

ですが、最初の無酸素エネルギーを使って、残りの区間に貯金を持たせることが、

全体のレース運びに余裕を持たせますよ、というお話でした。

あまりスタートスパートを引っ張ると後に影響があるので、150mくらいがいいと思います。

ラストスパート

4Qも分割して考えます。考え方としては、ラスト250mとそれ以前です。

3Qから続いた4Q入りはとても苦しく、前半250mは感覚的には3Qの延長くらいかもしれません。

平均ラップの+2-3秒くらいできたところを、ラスト300mから上げ始めて、

250mを切った頃にはスピードが上がっているようなイメージです。

「上げ始めて」と書きましたが、一気に、です。1:30を切るくらいです。

最後の150mはSRもMAXで45を超えるくらい出せればいいでしょうか。

仮に1500-1750mが1:38としても、1750m以降で1:32を出し続ければ、4Q全体では

1:35を達成しますし、最後の100mだけでも1:30を切れば1:35も切ることができます。

まとめ

結構がんばって書いてきましたが、全てをまとめて具体例を挙げると

1Q : 1:33.8~1:33.1
 0-150m 1:31
 150-500m 1:34~35

2Q : 1:35~36
 500-1000m 1:35-36

3Q : 1:37 ± 0.5
4Q : 1:35~1:34.5
 1000-1250m 1:36.5 ± 0.5
 1250-1750m 1:37.5 ± 0.5

 1750-2000m 1:32

各区間・クォータで一番遅い数字を足し合わせると 6:20 は切れませんが、

大体こんなイメージになるのではないでしょうか。

みんなで回そう、エルゴ。

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